2014年3月27日木曜日

♨古遠部温泉(平川市・旧碇ケ関村)

ようやく北国青森にも春が訪れたようです。
連日10℃を超える気温で、外に出歩きたくなる季節がいよいよ到来です。

せっかくの春風そよぐいい天気ですので、実家帰省も兼ねて津軽へ行ってきました。

今回は一日目。みちのく有料道路→青森道→東北道で碇ケ関ICで降りて、矢立赤湯に行こうとしたら…

休業日(火曜)でもないのに、営業していない…
しかも、色々ものをぶん投げた感じで、壊れかけた「本日は営業終了しました」の看板だけ。

まさか…とは思いますが。ネット上には特段情報がなく、HPも通常営業しているので、今後の動向に注目しておきます。

さて、赤湯がやっていないからと諦めることはありません。この一帯は温泉が豊富なので、秋田よりは白湯の日陰温泉、もう一つの赤湯、古遠部温泉が選べますので、今回は古遠部温泉をチョイスしました。

↑車が来なかったので道を撮影(帰り)

古遠部の入り口はダートの道です。しかも結構な勾配。すれ違いは軽同士だとなんとか、3ナンバーの車は無理です。しかもところどころ落石があります。
雪の塊に見えて実は落石に雪がついているだけというパターンもありますのでご注意を。
今回、↑でやられてしまいました…幸い軽傷でしたが。

※今の時期は雪崩もありますのでジムニーサイズぐらいがおススメです。駐車場も狭いので大きい車は不適。


↑古遠部温泉の玄関。

青森・秋田県境から車で15分ほど、砂利の山道を進むと急に拓けるところに一軒の温泉宿があります。土日になれば混み合う温泉マニアの中では有名どころの温泉ですが、平日なのでそこまで混んでいません。ただし、空いているという訳ではありません。誰かしら2,3人はいます。

↑温泉の主、チョコ♂ 人懐こいわんこです

とりあえず恒例のチョコと慣れあうことから始まり、フロントでは笑顔たっぷりの女将さんと少し立ち話。赤湯のことはわからないそうです。そうですか。。。

↑フロント。成分が濃いのでバスタオルも貸してくれます。

こじんまりとしたロビーとフロント。家庭的でこの雰囲気が大好きです。
そして、成分が濃い温泉なので、バスタオルもタダで貸してくれます。素晴らしい!
白いバスタオルしかない場合は借りることをお勧めします。
※私は温泉巡りばっかりしているので濃い色のバスタオルを事前に購入してあります。

↑ロビー。来訪者用にノートがあるので、ぜひコメントしてみては?

赤い絨毯が印象的なロビー。携帯電話は一切つながらない山奥ですので、電話が必要な際は公衆電話になります。普段の喧騒から完全に隔離されますので、ゆっくりしたい方は宿泊もできます。
ご主人の料理が素晴らしく美味しいとか。

↑各地元紙にもしょっちゅう紹介される名湯です。

青森県内の人なら古遠部は耳にしているはず。本当に温泉豊富な県に生まれてよかったと思っています。

↑お客様のお手紙コーナー

噂を聞きつけて遠方から遥々来られる方もいるみたいです。
あれ?風穴のお立ち台の写真?(笑)
私ではありませんが、あけぼのついでに訪れた人も結構居そうです。

↑浴室。湯気が立ち込めます。

さて本題の温泉。赤い析出物が千枚田のように折なっていて、浴室に踏み入れた瞬間足の裏が赤く成分が付きます。当たり前ですが洗剤の類はありませんし、シャワーも一つしかありません。
成分は含石膏弱食塩泉。土と鉄の混ざった臭いが立ち込めています。
源泉の投入口には湯呑があるので、源泉を飲むことも出来ますが、渋く苦いです。
主に鉄の味、若干塩気と炭酸っぽいのがある感じ。なんていうんでしょう、文章では言い表せません。

浴室内はひたすら源泉の投入される「ドバドバ」という音しかありません。
皆無言で湯につかったり、トドをしたりと、じっくりと温泉を味わうのがここの温泉流なのかもしれません。

↑源泉投入口。惜しみもなくオーバーフローしています。

この温泉の凄いところは、源泉があり得ない量投入されている点です。常に床が川のようにオーバーフローした湯が流れていて、排水口の大きさで対応しきれていない為、排水口付近は深さ2cmぐらいのため池になっているところ。
人が湯から上がってもものの1分しないうちにまたオーバーフロー・・・
なんと贅沢な湯遣いなんでしょうか。この光景を見ただけでも幸せです。
トド湯には最高の温泉です。

お湯の温度は体感42度ぐらい。私的には適温そのものです。浴槽も結構な深さがあるので、顎のあたりまで深く浸かってじーっとしていました。

↑脱衣所の窓を開けると、使われた源泉が沢に放流されています。

古遠部の温泉は湯上りもさっぱりしていて嫌みのない感じです。いわゆる湯疲れ状態にならないで、かつ身体の芯がポカポカ温まっている感じです。
脱衣所の窓を開けると、小川が流れているのですが、使われた源泉が湯気を上げながら沢を流れています。成分が沈着して赤くなった沢を見ると、温泉の濃さがわかると思います。
ちなみに、タオルは赤茶色に変色しました。これは想定内ですが、万が一嫌だという方は、フロントで無料のバスタオルを借りてください。

↑お決まり成分分析表

成分が濃いと書きましたが、カルシウムイオンや塩化物イオン、炭酸イオンなんかが突出して高濃度です。湯に浸かったあと、ポカポカもさることながら、2~3日背中が痛かったのが治っていました。温泉ってすごい!
下手にマッサージ行くよりも、濃い温泉にゆっくり浸かって、日々の雑念だったりストレスだったり疲れなんかを温泉に流してしまえばいいのです。
周りからは物好き扱いされますが、だれにも邪魔されることなく、山奥の秘湯でゆっくりするのが自分流の休日。


気持ちよくなったところで、時間も時間なので、延々と帰ることとしました。
如何せん、実家は津軽半島の北端に近いですので…。端から端。

個人的にはピカイチで好きな温泉の一つ。雰囲気も泉質も否定する箇所が見当たりません。
今度は泊まってご主人の料理を食べてみたいところです。

<今回の温泉>
古遠部温泉 (ふるとおべ おんせん)
青森県平川市碇ケ関西碇ケ関山1-467

成分…ナトリウム・カルシウム、塩化物・炭酸水素塩、硫酸塩泉(低張性中性高温泉)
源泉…古遠部2号源泉

営業時間 朝9:00~夜20:00 (冬時間です)

※せっけん類の備付はありません
※タオルはフロントで販売。
※バスタオルはフロント申出で無料貸し出し(本当に感謝です!)

入浴料:おとな300円

東北自動車道 碇ケ関ICから車で20分ほど
宿泊の場合はJR奥羽本線 津軽湯の沢駅から送迎ありとのこと。
ただし、通過する列車多し。

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